近年「飲む日焼け止め」が話題になっています。
本当に飲むだけで日焼けを防げるのか?
飲む日焼け止めの仕組み。
について、今回は書かせていただきたいと思います。
Contents
飲む日焼け止めとは?
飲む日焼け止めとは、L-システイン、ビタミンC、ビタミンE、フェーンブロック、アスタキサンチンなどの抗炎症成分、抗酸化成分を内側から摂取することで日焼けを予防、日焼けダメージを軽減するものです。
配合成分は様々で、販売形式も「美容補助食品」「栄養機能補助食品」「医薬品」と様々です。
塗る日焼け止め、UV日傘、UVウェアなどで紫外線を予防しても、
- うっかり塗り忘れ
- 塗りムラ
- 見えない場所の日焼け
に悩まされる方、多いと思います。
内側からのケアをプラスすることで強い紫外線を全身ブロック。
新しい紫外線ケアの定番アイテムとして話題となっています。
飲む日焼け止め、本当に効果はあるの?
飲む日焼け止めの効果については、配合成分によって異なります。
臨床試験をクリアして効果が認められている成分を配合する場合、「医薬品」としての販売が義務付けられるため、販売形式も効果を見極める材料の一つとなり得ると思います。
美容補助食品
美容に効果があると国が正式に定義したものではない。
一般的に美容の印象がある商品に名付けられる呼称。
栄養補助食品
かつて、「健康食品」に係る制度の見直し(平成16年)以前によく使用されていた名称。
平成12年頃は、栄養成分を補給し、または特別の保健に関する用途に資するものとして販売される食品のうち、錠剤、カプセルなどの食品の形状を有しないものをさしていました。
が、現在国が制度化、定義しているものではありません。
栄養機能食品
からだの健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給・補完を目的に利用する製品。
12種類のビタミン、5種類のミネラルの含有量が国の基準を満たしている製品には、定められた栄養機能表示をつけ、にへの届け出や審査を受けなくても販売することができる。
医薬品
医薬品(いやくひん)とは、ヒトや動物の疾病の診断・治療・予防を行うために与える薬品。 使用形態としては、飲むもの(内服薬)、塗るもの(外用薬)、注射するもの(注射剤)などがある。
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で規定されており、国の認可を得たものしか販売することができない。
また、販売には登録販売者、薬剤師の設置が義務付けられており、インターネット販売も認められているが、規定の時間、資格者が対応できる状況を用意する必要があります。
飲む日焼け止めの成分解説
飲む日焼け止めにも様々な製品があるとお伝えしました。
よく配合されている有効成分について、解説をしてみたいと思います。

L-システイン
体内にも存在するタンパク質のひとつ。皮膚や爪、髪の毛に多く存在しています。
食物では、お麩、鰹節、しらす干しから摂取することができますが、それだけではなかなか十分な量を確保することができません。
黒色メラニンの発生を抑制し、シミを防ぎます。
また、アルコールを分解してできるアセトアルデヒドと反応して無毒化する働きがあるため、二日酔い予防の薬にも配合されています。
肝機能のサポートの働きもあるため、内臓疾患からくる顔のくすみにも効果が期待できます。
ビタミンC
美白有効成分として有名なビタミンCですが、どのように効果を発揮するのかをご存知ですか?
ビタミンCには「メラニンの生成を抑える働き」があります。
チロシンという物質があり、紫外線やストレスなどの刺激を受けるとチロシンがチロシナーゼによってメラニン色素に変化します。
ビタミンCはこのチロシナーゼを抑制する働きを持つため、メラニン色素を作らせず、シミを予防することにつながります。
化粧水のキャッチコピーとしてうたわれている、「美白」の意味は、このシミを予防する働きを指しています。
上限は2000mgで考えていただくと良いです。普段の食事からの摂取も加味して計算しましょう。
ビタミンE
ビタミンEは黒色メラニンを排出する働きをします。できてしまったシミに効果を発揮する栄養素です。
L-システイン・ビタミンCの働きをサポートする役割もあり、相互に良い影響を与えます。
アスタキサンチン
ビタミンCと同様に抗酸化作用のある成分です。
紫外線の影響で体内に活性酸素が発生します。その活性酸素を抑える作用がアスタキサンチンはビタミンCの6000倍とも言われています。
ある研究では、アスタキサンチンを摂取することで体内でのメラニン産生作用が20パーセント減少することが結論されています。
シミだけでなく、シワ、肌荒れにも効果があると言われている、注目の成分です。
フェーンブロック
フェーンブロックとは、シダ植物の抽出物、PLエキスを多く含む成分です。
古代から、日焼け止めとして服用していたと言われており、光老化予防にも効果があると言われています。
フェーンブロックには4つの作用があり、日焼け、シミケア、さらには皮膚ガン予防にも効果が期待されます。
アレルギーの起こりやすいシダからの抽出成分であるため、花粉症をお持ちの方は服用にご注意ください。

飲む日焼け止めを飲めば、日焼け止めクリームは塗らなくていいの?
できれば紫外線対策は楽に終わらせたいですよね。
飲む日焼け止めを飲めば、塗る必要がなければ、楽!!
塗り直しの必要なし。水にも強い。落ちない。
で、実際はどうなのでしょうか?
飲む日焼け止めと塗る日焼け止めの作用について確認しながら検証してみたいと思います。
飲む日焼け止めのメリット・デメリット
飲む日焼け止めは紫外線が肌に当たることを止めることはできません。
肌の上にバリアを張るものではないからです。
そして、作用は受けたダメージを減らす。というものです。
メリットとしては、内側から全身に作用するものなので、塗りムラや部分的な塗り忘れの心配はありません。
塗る日焼け止めのメリット・デメリット
塗る日焼け止めは、直接肌をカバーすることができます。
しっかり塗ることで高い効果も期待できます。
しかし、全身を塗る場合、塗りムラが起こりやすいものです。
何度も塗ることで肌に刺激を与え、シミシワの原因を作ってしまうこともあります。
肌が弱い方には使いにくいものでもあるでしょう。
結論|併用してそれぞれのデメリットをカバーするべし
塗る日焼け止め、飲む日焼け止め、どちらにもメリットデメリットがあり、ちょうどそれらがカバーしあうようにできています。
なので、美白を徹底したい。シミがとても気になっている。野外で紫外線を長く浴びる予定がある。
そんな方には、併用してより高い紫外線対策に取り組んでいただきたいです。
よりダメージを受けないように。うっかり受けてしまったダメージは体内から排出できるように。
外側、内側からのケアが必要です。

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